お世話になってる居酒屋で、店長さんにめっちゃご馳走になりながら書く話。
いやー、めっちゃご馳走になってるんですよ。タダ飯とタダ酒を。
んで、試作メニューなんかをいただいてるんですが、やっぱこんな感じに試せるといいなと思うんです。
何かをテストするときに、出来る限りコストをかけないって大事ですよね。
コストかけない=数打つことが出来ますから。
例えば自分がパスタ作るのが得意で、周りから褒められたとしましょう。
「お前のパスタめっちゃ美味いわ。これ店やれんじゃね?」って。
多分世の中には、そんな感じで店を出す人もいると思うんです。飲食業って参入障壁低いですからね。
ちょうど会社が嫌で辞めようとしてた男性とか、育児が落ち着いて時間の出来た女性で、そんな流れで飲食業に参戦した人もいるでしょう。
でもこれで店を出すってなると、かかるコストは半端ないじゃないですか。
とりあえず金銭的なコストは少なくとも数百万はかかりますもんね。結構なギャンブルだと思います。
それで思うんですよ。クオリティを上げることは大事だけど、最低限のクオリティで需要の有無を確かめることは、もっと大事じゃないのかなって。
それなりの人数呼んで、自分の料理の試食会やるのと、店をオープンさせて、お客さんから感想書くのとでは、そこまでにかかるコストが俄然違いますよね。
それはもちろん、自宅で料理振る舞うのと、内装まで凝った雰囲気のある店で出す料理とでは、受け手の感じ方も変わりますよ。
でも、それにいくらかけるのって話じゃないですか。
社会人として仕事をしてる人ならば、誰しもが分かってくれる話だと思うんですが、クオリティってやつは70点(最低の合格ライン)にするのと、そこから90点に持ってくのでは、かかる労力が段違いですよね。
0から70は意外と簡単なんですよ。基本を抑えておけば、そこまで難しくない。
でもそこから90にするには、最低でも3倍の時間がかかるでしょう。
0→70と70→90。単純な振れ幅は3倍以上の差になりますけど、かかるコストは逆の3倍になりますよね。少なくとも。
だから一か八かで「俺の料理はイケるはず」って思いで店を出すよりかは、まずはコストのかからない範囲で試行錯誤するのが大事じゃないかって思うんです。
店を出すっていうのは、いきなり90点のものを出す行為で、周りに試食してもらって確かめるっていうのは70点の行為になります。この場合。
もちろん飲食は料理の味が全てじゃないですよ。むしろ優先度は低くて、不動産の知識とか経営の知識とかの方が重要になるんですけど、ふと新作の試作料理をいただくうちに、そんな考えが降ってきたんですよね。
えー、だからあれだ。アプリやWEBサービスも、ついつい90点を目指しますけど、コスト考えたら結構なギャンブルですよね。
「お前のアプリやWEBサービスで90点のものなんか1個もねーだろーが」なんてツッコミも入りそうですが、この場合のクオリティは世間からのものではなく、自分の中のものですw
70点のものを出して需要を確かめたり、またユーザーレビューを汲んで改善してくって行為は、費用対効果のコストパフォーマンスを考えたら、一番合理的な選択肢なんじゃないかと思いました。
闇雲に自分の中のクオリティ100点を目指した挙句、期待値だけ異様に跳ね上がってるって状態は危険ですよね。
P.S.
僕は「ステーキけん」の創業者である井戸実さんのメルマガが大好きで、今さっきも読んでたんですが、その中に出てくる無策のまま100点取りに行った経営者の話は好きですね。
知り合いの飲食経営者にスポットを当てた「創業物語」みたいなコーナーがあるんですよ。
そこでたまに何の根拠もなしに、遮二無二突っ込んでいって根性で成功されてる方が出るんですが、読んでてひたすら気持ちいいです。
決して真似は出来ないですが、ただただ清々しいw